第23回日本集中治療医学会関東甲信越地方会

2014年8月23日(土) ステーションコンファレンス東京 会長:高山守正 看護部会:三浦稚郁子

会長挨拶

第23回日本集中治療医学会関東甲信越地方会の開催にあたって

第23回日本集中治療医学会関東甲信越地方会をこのたび平成26年8月23日(土)に東京の中心である東京駅に続くステーションコンファレンス東京で開催させていただく事になりました。集中治療現場では、対象が多様化し、より専門的な高度医療が求められています。本地方会は、循環器専門病院である榊原記念病院にて大会長を務めさせていただくこととなり、特に心血管領域における集中治療にフォーカスをあてて、参加者の皆様とともに有用な情報交換ができ、学術的な学びと集中治療と集中治療看護の発展の場になることを願い準備を進めております。

そして最新の流れ、「新しいチーム・コンセプトと心血管集中治療」を本学会のテーマに掲げました。

本地方会は平成5年に第1回(藤田達士会長)が開催されて以来、持ち回りで循環器系からの会長は今回で7回目となります。集中治療医学領域の大きな進歩の中で、循環器集中治療もこの間の21年に大変大きなステップを上がってきました。第1回そして自身が事務局長を務めた第6回(高野照夫会長)の頃は、循環器領域は急性心筋梗塞への冠再灌流療法確立の時代であり、発症直後からのカテーテル治療とCCU/ICUを直結して治療体系をつくり、東京都の本症の死亡率を12%から最近の5.7%までと下げ、心筋梗塞急性期治療はほぼ完成に近づいています。急性心筋梗塞は治療の回復を予測できる疾患となりました。しかし21世紀に入り時代は急性心不全を主体とする複合治療を要する次の課題へと入ってきています。東京都の2012年の急性心血管疾患集中治療の集計では68施設のCCU/ICUにて17,548人が治療を受け総死亡率は7.3%であり、最多は急性心不全5665例(6.5%死亡)であり急性心筋梗塞4778例(5.7%死亡)を凌ぎ、循環器集中治療の最大のターゲットとなっています。この課題の解決には、病院前の発症予防から早期覚知までの市民教育、救急搬送を務める救急隊連携、院内救急システム、循環呼吸管理、モニタリング、鎮静、画像診断、感染対策、多臓器不全管理、循環補助と移植医療、急性期リハビリ、終末期医療、これらすべてが関与し、「各分野のプロの観察と叡智と技術の連続」なくして救えない病態への対策が必要であります。

時期を同じくして心血管治療は「ハートチーム」医療の章へと入ってきました。Structural Heart Diseaseへのハイブリッド治療、冠動脈疾患へのハートチーム医療などベスト・トリートメントを掲げる医療が全面に出てきており、カテ室に居た循環器医が再び集中治療の場へ戻り力を揮う時代となってきます。 

あわせて心血管集中治療現場での看護の役割は、生命危機の場面にある患者の身体機能の維持、医療機器の管理、呼吸ケア、緩和ケア、心臓リハビリテーションを行い、患者を早期回復に向かわせることです。また患者と家族の大きな不安、倫理的意思決定を求められる場面、終末期を迎える場面にて、患者と家族に寄り添い、患者の擁護的立場となり、医師をはじめとするチームに患者や家族の思いや考えを届け、全人的医療の提供を働かきかける役割があります。このような役割は看護集団のみで習練はできず、多職種チームとともに学習しコミュニケーションをとることによって育まれていくものです。そこで、本地方会のプログラムは、看護職単独でのセッションのスタイルとせず、多職種との合同セッションで集中治療領域の様々な課題について議論できるように考えてプログラムの準備をしております。

医師部門・看護部門会長として、集中治療現場での医療・看護・関連多職種の質の向上や多くの臨床での悩みの糸口の発見、知識や技術の向上につながるよう、努めてまいります。どうぞご協力をよろしくお願い致します。

第23回日本集中治療医学会関東甲信越地方会

会長
高山 守正
看護部会
三浦稚郁子

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