会長挨拶

開催にあたって

鈴木 眞一

第27回日本内分泌外科学会総会
会長 鈴木 眞一
(福島県立医科大学医学部 甲状腺内分泌学講座 主任教授)

このたび、平成27年5月28日(木)・29日(金)の2日間、福島県福島市のコラッセふくしまにて、第27回日本内分泌外科学会総会を開催させて頂くことになりました。

本学会理事長は昨年、関西医科大学医学部腎泌尿器外科学講座教授の松田公志先生に代わりました。若手の医師の糾合と教育体制の充実を図るべく新体制を整えられております。私共も学会理事長、事務局業務を終えたばかりではありますが、本学会総会を運営する機会をいただき、大変光栄に存じます。本学会は、甲状腺、副甲状腺、副腎などを扱う内分泌外科医や泌尿器科医を中心に耳鼻科医、消化器外科医、さらには病理医、放射線、核医学医など多領域に渡る学際的学会であります。従って今回のテーマを「多領域の連携」とさせていただきました。本学会に参加していただき、専門性を多領域の眼から切磋琢磨することにより、専門性の高い水準と幅広い知識の集約を可能にするものと信じております。

2011年3月11日に発生した東日本大震災は岩手、宮城、福島を中心に大きな被害をもたらしました。また、福島では引き続き起こった東京電力福島第一原子力発電所の事故により、事故当時18歳以下であった福島県民のすべての子供たちに甲状腺の超音波検査を生涯にわたり行うこととなり、すでに約30万人の対象者の先行検査が一巡し、二巡目の本格検査もほぼ中間点に達したところです。この結果を踏まえ国内外の小児甲状腺癌治療についてシンポジウムをはじめ、ランチョン、一般演題と用意いたしました。特にロシアのPavel先生にはランチョンとシンポジウムで講演をお願いしております。会長特別企画は「震災後の放射線災害医療」について長谷川有史先生に、会長講演では「震災後4年を経た福島での甲状腺検査について」を私がそれぞれ報告させていただきます。それに先立ち、アメリカ甲状腺学会の最新の小児甲状腺結節・がん治療のガイドラインについて著者の1人でもある山下俊一先生から教育講演として解説していただきます。

特別講演1としては笹野公伸先生からは副腎領域の最新のトピックスとしてアルドステロン合成/分泌の知見につき解説をいただきます。また、特別講演2としてはオランダのSmit先生から分子標的薬をはじめとして進行分化型甲状腺癌の取り扱いについて御講演いただきます。さらに今回は学会賞受賞講演も用意しております。シンポジウムは小児甲状腺癌の診断と治療、副腎皮質腫瘍の診断と治療、保健収載に向けての甲状腺内視鏡手術の3テーマで合計20演者が講演いたします。ワークショップとしてはHBOC診療最前線、バセドウ病、副甲状腺機能亢進症に対する手術と周術期管理の工夫、副腎皮質腫瘍・褐色細胞腫・パラガングリオーマの診断と治療、内分泌外科領域における分子標的治療薬、現状と課題、消化管・膵神経内分泌腫瘍の診断と治療の5テーマで合計34演者を予定いたしております。また、甲状腺未分化癌コンソーシアムからの特別報告もお願いいたしました。教育セミナーは日比八束教育担当理事の企画で甲状腺、副腎、膵消化管の3題を準備いたしました。さらに我が国における甲状腺癌診療マネジメントにつき内科、外科、核医学の本邦のエキスパートに講演をいただく共催シンポジウムも開催いたします。そのほか5つのランチョンセミナーと2つのイブニングセミナーを用意し、国内外の著明な演者と司会者で行う予定です。また一般演題も多数応募いただきありがとうございました。講演69題、ポスター98題の合計で167題を採用させていただきました。海外からの演者も多数依頼しており、学術集会としては充分な量のセッションと演題を準備いたしましたので、学際的な本学術集会で大いに議論を深め日本からの内分泌外科の診療、研究の発展に寄与出来るような会になればと思います。

震災後4年を経た、私ども東北の復興と福島の元気な姿をご覧に是非御出いただきたいと思います。この機会に福島の自然と食べ物も御堪能いただければ幸いです。5月の福島は新緑で最も過ごしやすい季節です。少し足を伸ばすと福島の奥座敷、飯坂温泉はじめ土湯、岳、磐梯熱海、東山など多くの温泉がございます。さらに磐梯吾妻国立公園、会津若松、喜多方など観光名所が多数ございますので是非ともお立ち寄り頂き、福島の復興にもご協力いただければ幸いでございます。多くの皆様と福島でお会いできることをお待ち申しております。

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