第32回日本冠疾患学会学術集会

会長挨拶

内科系会長挨拶

内科系会長:中尾 浩一 済生会熊本病院
中尾 浩一

熊本地震から2年。熊本城の天守閣は修復工事の足場に覆われてはいますが、復旧、復興が確実に進みつつある熊本の街に、皆様をお迎えできることを大変嬉しく思います。第32回日本冠疾患学会学術集会の内科系会長を拝命致しました済生会熊本病院の中尾浩一です。外科系会長である熊本大学心臓血管外科の福井寿啓教授とともに、2018年11月16日(金)・17日(土)に、ホテル日航熊本において学術集会を開催させていただけることを、衷心より光栄に存じております。

学術集会のテーマは「新時代のHeart Team」と致しました。ハートチームという用語はすでに人口に膾炙しているように見えますが、その定義、ワークフロー、そしてその評価指標は未だに定まっていません。「チーム」と「グループ」の差異は、organizeの有無に依拠します。心臓血管外科や循環器内科という職域を尊重し、医療者それぞれの職能に敬意を払い、より高い視点での統合、すなわちハートチームによる「治療の最適化」が求められています。診療報酬上も「虚血の証明による冠血行再建の適切性」が議論される中、私たちは自らのスキル・治療成績の向上だけでなく、医療資源の公正な分配にも十分配慮しなければなりません。冠疾患治療が、そして医療そのものが大きく変わろうとする今、外科系・内科系の医師がともに同じテーブルで議論する本学会の意義は、決して小さくないと思います。

本学術集会が実り多く、会員の皆様にとりまして有意義なものとなりますよう鋭意準備を進めています。秋深まる熊本、「平成」最後となる冠疾患学会で皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。

外科系会長挨拶

外科系会長:福井 寿啓 熊本大学大学院生命科学
研究部 心臓血管外科学
福井 寿啓

このたび第32回日本冠疾患学会学術集会を2018年11月16日(金)、17日(土)に内科系の済生会熊本病院中尾浩一先生とともに、ホテル日航熊本で開催させていただくことになりました。2010年のESC/EACTSから出された冠血行再建のガイドラインにおいてはじめて「Heart Team」という用語が使用され、現在に至るまで様々な心血管治療において「Heart Team」という言葉が使用されるに至りました。日本冠疾患学会はそれに先駆けて内科・外科・コメディカルを交え、適切な虚血性心疾患治療を議論してきた歴史のある全国学会であり、本学術集会の会長を拝命いたしましたことを大変光栄に感じております。

そのような中で、今回の学術集会のテーマは「新時代のHeart Team」とさせていただきました。冠疾患治療はめざましい進歩とともに歩んできた領域であり、特に本邦における治療成績は欧米と比較して明らかに素晴らしいものと感じております。これからはさらに内科と外科の領域を超えた新しいHeart Teamによる治療体系により、患者さん本位のより良い循環器医療が形作られていくべきではないかと考えております。本学術集会にてこれからの時代を見据えたより良い冠疾患治療について議論を行っていただければと思っております。

熊本地震から約2年が経過し県内は未だ復興の途中ではありますが、是非とも活気のある熊本に来ていただき、各地観光にも足を運んでいただければと思っております。本学術集会が、参加される皆様方にとりまして有意義なものになりますようスタッフ一同総力を挙げて取り組んでまいりますので多くの皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

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