第44回日本救急医学会総会・学術集会,The 44th Annual Meeting of the Japanese Association for Acute Medicine

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会長挨拶

第44回日本救急医学会総会・学術集会会長
日本医科大学大学院医学研究科救急医学分野教授
同付属病院高度救命救急センター長
横田 裕行

横田 裕行

この度、第44回日本救急医学会総会・学術集会の会長を務めさせていただくことは身に余る光栄であり、教室員、関連施設、そして同門を代表して心より感謝を申し上げます。

今、本学会の会員である救急医の役割認識が大きく問われています。そのような中、第44回日本救急医学会総会・学術集会のテーマは「挑戦」とさせていただきました。国内では少子高齢化の中で、社会が救急医療に求めるニーズが大きく変容し、かつ多様になっています。救急医には多発外傷、広範囲熱傷、あるいは急性薬物中毒などの外因性救急疾患を中心とした初療室や集中治療室、手術室での迅速な対応や知識が求められていますが、さらに社会の変化とともに多疾患を有する高齢者内因性救急疾患への対応、ドクターカーやドクターヘリなどの病院前治療、そしてメディカルコントロールへの関与なども期待されています。また、医療のフロントラインに立つ救急医には救急外来における新興・再興感染症への知識や対応法も要求され、さらに集中治療室での院内感染、とりわけ多剤耐性菌への適切な対応も必要とされています。また、2017年からは日本専門医機能の主導のもとに新しい専門医制度が構築され、社会が求める新しい救急科専門医像が明らかになってきました。次代の救急医療を担う若い救急医の育成は日本救急医学会として最も優先される課題であり、社会からも注目されていると認識しています。一方、国際社会に目を向けますと、地球温暖化や不安定な国際政治状況の下で、様々な自然災害、人的災害、テロ攻撃などが多発しています。日本においても先進主要国首脳会議、ラグビーワールドカップ、東京オリンピックなどが開催され、学会としての対応や協力が求められているところです。このように日本救急医学会は未だ経験したことがない大きな変換点に立ち、このような時期に総会・学術集会をお世話させていただくことに大きな責任を感じている次第です。また、学会のあり方自体も問われており、総会・学術集会の内製化に向けた流れの中で、本会がそれの端緒として位置づけられるよう努力して参ります。

さて、日本救急医学会総会・学術集会を当教室でお世話させていただくのは、本学に救急医学講座が設立される前に故西邑信夫先生が開催した第7回(1977年)を加えると、第15回(1987年:故大塚敏文名誉教授)、第31回(2003年:山本保博名誉教授)、そして今回で4回目となります。今回の総会・学術集会のテーマとして掲げた「挑戦」は、1983年に設立され、以来現在までも続く当教室のスピリットでもあります。重篤な救急患者を救命するための挑戦、救急医療体制をさらに進化させるための挑戦、そして救急医各個人や各医療施設、社会、企業、行政、そして国家レベルの挑戦など全ての分野に共通するテーマと考えます。「挑戦」のテーマの下、多くの皆さんからの多くの演題を応募していただき、活発な討論ができることを念じております。

また、本会開催にあたりましては至らない部分が多々あると存じますが、どうかお許しの程、お願い申し上げます。今回の総会・学術集会が日常の救急医学、救急医療発展の一助になることを願いつつ会長の挨拶とさせていただきます。

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