第60回歯科基礎医学会学術大会

ご挨拶

第60回歯科基礎医学会学術大会

大会長 清島 保(九州大学大学院歯学研究院 口腔病理学分野 教授)
準備委員長 自見 英治郎(九州大学大学院歯学研究院 OBT研究センター 教授)

大会長:清島保
大会長 清島 保

準備委員長:自見英治郎
準備委員長 自見 英治郎

この度、第60回歯科基礎医学会学術大会を、学会テーマとして「生きる幸せを支える科学の推進~60年の実績を礎に~」を掲げ、2018年9月5日(水)から7日(金)までの3日間、九州大学 病院キャンパス(福岡市東区馬出)にて開催致します。九州大学の前回担当は1988年第30回大会で、今回30年ぶりに担当させて頂くこととなり、関係者一同大変光栄に思っております。

歯科基礎医学会は歯科医学の基礎に関する研究および教育を発展させ、新しい歯科医療技術の確立を目指して、国民の口腔保健の維持向上に寄与することを目的として1959年に設立されました。学術大会は今回の開催で第60回を迎え、人で言えば還暦を迎えます。口腔領域を基盤として解剖学・組織発生学・生理学・生化学・微生物学・病理学を包括した他に類を見ない本学会の強みと特殊性を各参加者が遺憾なく発揮され、これまでの60年間の集大成とした上で、新たな60年間の目標を見いだせる学術大会となることを願って、上述の学会テーマを掲げさせて頂きました。

さて、これからの高齢化社会における保健医療において口腔機能がQOLに密接に関連することを考えると、歯科医学が健康寿命の延伸に果たしうる可能性は計り知れないものがあり、正にこれからは歯科医学の出番であると言えるでしょう。その一方で、それを支える十分な保健医療技術やエビデンスが歯学には不十分であることもまた事実であり、そのためにも歯科基礎医学が果たす責任は重いと思われます。本学術大会においては、QOLの評価を客観的な視点で評価することの大切さや、環境要因がエピジェネティクスな制御を介して老化によるQOLの低下の要因となっている可能性をヒントとして、これからの歯科基礎医学が、科学的基盤に立って国民の健康寿命の延伸にどのように貢献できるのかという点を考察したいと思います。また、それを礎に将来の歯科医学を担う若手研究者の育成に繋げたいとも考えております。

ロッテ基金特別講演では、九州大学 味覚・嗅覚センサ研究開発センター センター長(教授) 都甲 潔先生、同じく九州大学生体防御医学研究所 主幹教授 佐々木 裕之先生とペンシルベニア大学 教授Shelley L. Berger先生にご講演頂きます。これに加え、日本学術会議シンポジウム、歯科基礎医学会学術シンポジウムならびにメインシンポジウムの企画を進めており、さらに学会員のアップデートシンポジウム、一般口演とポスター発表の公募を予定しております。学会員のみならず、広く臨床分野の大学関係者や実際の地域医療や医療行政に携わる方々にも参加して頂き、有意義な場となるよう努力致してまいります。

大会では活気ある学術交流を楽しんで頂くと同時に、海と山に恵まれた福岡の名物グルメや観光名所もぜひご堪能下さい。学会員皆様のご協力を御願い致しますと共に、何卒多くの会員の方にご参加頂けますよう心より御願い申し上げます。

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