第60回日本心臓病学会学術集会を北陸、金沢で開催することとなりました。60回というのは人生において一つの節目でありますが、そのような記念すべき学術集会を担当させていただくことを光栄に思うとともに、身の引き締まる思いで一杯です。臨床心音図研究会から始まった本学会の学術集会が北陸地方で開催されることは初めてのことです。北陸の中では交通の便、歴史・文化、宿泊設備などさまざまな面から金沢が抜きん出ており、金沢で開催することと致しました。
本学術集会のテーマは“Innovation for Clinical Cardiology”としました。医療の各分野では技術革新により様々な診療手段が開発・考案され、患者さんは多大な恩恵を受けるようになってきています。そこで、昨今の技術革新の結果、著しく進歩した循環器診療に注目してプログラムを組みました。新しい経口抗凝固薬(Dr.Ezecowitz)、腎動脈周囲の交感神経アブレーション(Dr.Esler)、心臓移植(Dr.Gummert)、末梢動脈インターベンション(Dr.Jaff)、拡張性心不全(Dr.Little)、睡眠時無呼吸症候群(Dr.Floras)、失神(Dr.Benditt)、成人先天性心疾患(Dr.Foster)、尿酸と循環器疾患(Dr.Johnson)、Ivabradine(Dr.Bohm)などについて、海外の研究者に講演をお願いしました。坂本レクチャーはイタリアのDr.Schwartzに「自律神経と循環器疾患(仮)」についての講演をしていただく予定です。最近の副交感神経刺激による心不全治療についても触れられると思います。
また60回を記念して坂本二哉先生に特別講演をお願いいたしました。坂本先生の特別講演は多くの会員にとって楽しみな企画であろうと思います。本年3月の東日本大震災がもたらした影響に鑑み、特別企画では放射線被曝と医療、災害と循環器疾患を取り上げます。その他、例年のとおり、シンポジウム、パネル・ディスカッション、ジョイント・セッション、コントロバーシー、ビジュアル・セッション、教育講演、コメディカル・セッション、エコー・ハンズオンセミナーなどを企画しております。臨床循環器病学の最前線の情報に触れる機会を数多く用意いたしました。
開催地の金沢は、旅行で訪ねてみたい所のアンケート調査では、必ずトップに挙げられます。会場はJR金沢駅から徒歩2~3分の圏内にあり、雨天でも濡れずに相互に移動できる利便性を備えております。平成24年9月、どうぞ大勢の皆様が金沢にお越しいただき、循環器診療の最新の情報に触れ、北陸の文化を心ゆくまで堪能していただきたいと思います。
平成23年秋
第60回学術集会 会長
井上 博
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