第60回日本アレルギー学会秋季学術大会会長
獨協医科大学 内科学(呼吸器・アレルギー)
教授 福田 健 |
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このたび、第60回日本アレルギー学会秋季学術大会会長を拝命致しました。伝統ある学会の記念すべき第60回大会を担当させていただきますことは大変光栄であるとともに、その責任の重さを強く感じております。
第60回日本アレルギー学会秋季学術大会は平成22年11月25日(木)~27日(土)の3日間にわたり、東京国際フォーラムで開催いたします。春季・秋季を合わせますと東京開催は4季ぶりであり多数の会員の皆様にご参加して頂きたく、現在鋭意準備を進めております。
本学会のテーマは、「Gene-environment interactionsを解き明かし個別化医療を目指すアレルギー学 —その展望と戦略—」とさせて頂きました。この60年間の基礎のアレルギー学、免疫学の進歩は著しく、その成果はその時々で臨床医学に反映され、優れたアレルギー疾患治療薬、アレルギー疾患診断法が考案開発され、アレルギー疾患の診療レベルはたゆむことなく向上してきました。これまでの成果の集大成とも言うべきものが「アレルギー疾患 診断・治療ガイドライン」であり、それに則った治療を行えば、疾患の病勢は大方コントロールされ、健康人に近いQOLが保たれるようになってきております。しかし、これまでのアレルギー疾患の治療戦略はその疾患に罹患している集団全体を対象にしたものでありました。アレルギー疾患の発症、増悪、治療反応性には個体因子(遺伝)と環境因子の双方が相互反応的に深く関わっており、それ故、個々の患者の病態は厳密に言えば皆異なると言えます。したがって、最適な治療法は、患者の数だけ、少なくとも疾患表現型(フェノタイプ)の数だけは存在すると言えます。これからのアレルギー学は、個々の疾患に関わるgene-environment interactionsを解き明かし、可能な限りの個別化医療を目指していかなくてはなりません。そんな思いを込めた結果、今回のテーマとなりました。
特別プログラムはプレナリー講演、特別講演、招請講演、テーマティック・シンポジウム、シンポジウム、国際シンポジウム、ワークショップ、教育講演、Allergy Year in Review、Pro & Conから構成されます。プレナリー講演は岸本忠三先生、Stephen T. Holgate先生にお願いしております。アレルギー学のさらなる発展には最新の基礎免疫学、関連領域の情報も不可欠との認識から、徳久剛史先生、赤司浩一先生、改正恒康先生、清水達也先生、庄子習一先生の5名の先生に特別講演をして頂くことになっております。招請講演は、Sally E. Wenzel、Adnan Custovic、Fred D. Finkelman、Hans Bisgaard、Lanny J. Rosenwasser、Donata Vercelli、Rudolf Valenta、Femand D. Martinez、David B.K. Golden、Donald Y. M.Leung、Connie H. Katelarisの11名の先生にお願いしております。次にシンポジウムについてですが、本学会のテーマである「Gene-environment interactions を解き明かし個別化医療を目指すアレルギー学 —その展望と戦略—」と深く関連したシンポジウムを5題設定しテーマティック・シンポジウムとしました。この他にアレルギー学の領域をすべてカバーすべく10題のシンポジウムを設けております。国際シンポジウムは2セッションから成り、一つは“理想的なアレルギー専門医とは?~日本、米国、英国、韓国のアレルギー専門医による討論”で、これは日本アレルギー学会秋季学術大会・第60回記念国際シンポジウムとして準備させていただきます。二つ目はJSA-ACAAI-HKAI共同シンポジウムであり、日本アレルギー学会、The American College of Allergy, Asthma & Immunology、Hong-Kong Allergy Instituteの3学会による共同企画で “Food Allergy” がテーマです。また、例年同様、特定なテーマについてエキスパートが新知見を持ち寄り討議する場としてのワークショップを8題組みました。教育講演は現時点では14題決定されており、Anthony J. Frew先生も演者のお一人になって頂きます。また、海外の学会では定番になっておりますYear in Reviewセッションをアレルギー学会としては初めて行う予定です。前年に論文掲載された研究のうち貢献度の高い論文を、演者の先生に抜粋していただき分かりやすく解説して頂くコーナーです。Pro & Conのテーマについては現在、考慮中であります。また、最新のアレルギー・膠原病診療を学ぶ場として定着しておりますイブニングシンポジウムと教育セミナーを今回も開催させて頂き、Roland Buhl先生やChristopher C. Randolph先生など海外の先生にも演者となって頂く予定です。
一般演題は発表形式を口演とポスター形式の2通りに致します。口演の一部は、特定のテーマのミニシンポジウムとして用意するセッションに応募して頂きます。また、ポスター発表者にはポスター会場でパワーポイントを用いて短時間のプレゼンテーションも行って頂く予定です。学会最終日の午後には市民公開講座も計画しております。
第60回秋季学術大会も例年同様、会員の皆様に、アレルギー学に関する最新の知識・技術を提供し、情報交換の場となりますよう事務局一同、一丸となって最大の努力を致しますので、何卒皆様のご協力をお願い申し上げます。