情報・広報・啓発委員会より

第251回 日本循環器学会関東甲信越地方会報告

2019年2月2日(土)ステーションコンファレンス東京において、第251回 日本循環器学会関東甲信越地方会(会長:公立学校共済組合関東中央病院 循環器内科 山下尋史)が開催された。

2月の寒さの最も厳しい時期の開催にもかかわらず、快晴に恵まれ、約1000名の多くの方々に出席していただいた。医師のみならず、臨床検査技師などコメディカルの方々の出席も目立った。今回は、普段使用している5階全フロアを借り切ることができなかったため、6階全フロアとし、3会場でコンパクトに開催した。地方会の活性化企画として、教育セッションとスポンサードセミナーにおいて「高齢者心不全と心房細動」というメインテーマを掲げ、協賛してくださった企業の担当者とミーティングを重ね、教育的内容の濃いものになるように心を砕いた。

併存疾患が多く、病態が複雑な高齢者心不全の治療・管理には、心不全の病態生理の理解に基づく計画的・集学的な治療と、患者さんの療養環境・社会的側面にも配慮した多面的・包括的な介入が必要である。高齢者心不全に合併することの多い心房細動への対応、心房細動を合併する心不全への最新の治療戦略の講演は満席で、多くの聴講者が熱心に耳を傾けていた。「症例から学ぶインペラによる救命/心保護ストラテジー 実臨床の役に立つ血行動態学入門」という午後のコーヒーブレークセミナーでは、実症例の治療経過をPVループを利用した血行動態解析から理解するという構成が、若手からベテラン医師にまで好評を博した。また、最近注目されている腫瘍循環器学のセッションでは、悪性腫瘍の心血管合併症に対する最新の治療戦略が解説された。

高齢者が好む傾向にある和食は、一般には心血管疾患に対してヘルシーな食事と目されているが、一方で比較的塩分量が多く、高血圧や心不全患者に対する減塩指導に苦労することも多い。高齢者の中には、給食やコンビニの弁当を毎食食べているケースもある。今回の教育セッションで供された弁当は、当地日本橋で江戸時代から続く老舗の「特製減塩幕の内弁当」とし、伝統の和食の美味しさを損なわずに、塩分量を半分以下に減らすことに挑戦していただいた。今回はおかずの品数が多く、完食すると約3グラムと未だ多めであるとの批判もいただいたが、江戸味の老舗にも減塩の試みへの手応えを感じていただいた次第である。

一般演題は、2月開催で応募期間が短かったにもかかわらず、109演題の応募をいただいた。Awardにも多数の先生、医学生に応募していただいたが、特にCase Report Awardは、過去3番目となる多数の応募があり大激戦であった。字数制限のある抄録の行間から、発表者が多忙な中で貴重な時間を割いた苦労と努力が伝わってくる説得力のあるいい演題が多く、最終選考では審査委員の先生方とともに殊の外苦労した。本番の発表でも、繰り返し推敲し練習したことを窺わせる簡潔、明快なものが多く、審査委員の先生方はいつもながら大変苦労されていた。

以上、第251回関東甲信越地方会は盛会のうちに閉じることができた。これも偏にご協力、ご支援を賜った先生方、協賛してくださった企業の方々、準備・運営を支えてくださった事務局、スタッフの方々のお陰であり、心から感謝いたします。

公立学校共済組合関東中央病院 循環器内科
山下 尋史

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