プレナリーセッション
〔80回記念企画〕〈日本語〉

循環器病学の近未来を語ろう
Let’s Discuss the Near Future of Cardiovascular Disease

国内座長: 伊藤  浩(岡山大学 循環器内科)
横山  斉(福島県立医科大学 心臓血管外科学)
“循環器病学の10年あるいは20年後はどうなっている,あるいはどうあるべきであろうか.”それがこのプレナリ─セッションのテーマである.今迄,医療の分野では, ①個々の症例のより正確なリスク層別化,②エビデンスの構築とそれに基づく医療の提供 (Get withGuidelines),③より低侵襲な治療,そして④予防医学の確立,を目指していた.基礎分野では,分子生物学的アプローチによる発症機序の解明そして再生医療が推進されていた.今後もその流れに沿って進歩していくとすれば,その先にはどのような循環器病学の地平が見えるのであろうか.一方,その潮流を大きく変えるものに,ブレークスルーとパラダイムシフトがある.ブレークスルーはそれまで障壁となっていた事象の突破することである.それに対し,従来のコンセプトの枠組みを変えるような非連続な変化がパラダイムシフトである.これらが起きると現在と全く違った未来になる可能性が高い.そのような革新的な進歩は全く別の分野との融合から生まれることが多い.その萌芽はもう芽生えているかもしれない.その時に大切なのはこうあるべきという明確な visionを持つことである.このセッションは基礎医学,内科,外科から斬新なアイデアを持ち寄り,日本が世界をリードする循環器病学の未来を語り合う場としたい.