シンポジウム
〈日本語〉

未来に向かう高血圧診療の潮流
New Trend in Hypertensive Treatment

国内座長: 長谷部直幸(旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科学)
森下 竜一(大阪大学 臨床遺伝子治療学)
高血圧診療は,Ca拮抗薬,ARBなどの単剤による薬物治療から配合剤によるアドヒラアンス重視の薬物治療へと進化してきた.また,どこまで下げるかという量的な側面だけでなく,どのように下げるかという血圧パターンや血圧変動など降圧の質に関わる研究も進展してきている.今後1 0年先を考えた場合,高血圧診療は現在用い得る薬物治療が全てではなく,より積極的な予防,診断管理,根治に近づく治療が望ましい.事実,より長期の治療効果を目指し,腎交感神経デナベーションやワクチンによる降圧治療などの研究が進んできている.本シンポジウムでは,従来の高血圧診療の枠にとどまらず, 10年・20年先の高血圧診療をイメージし,予防(機能性食品やワクチンなど),診断・管理(家庭血圧・血圧変動・遠隔モニタリングなど),革新的治療(新規降圧薬,デバイスなど新規治療法)に関するテーマを公募する.幅広く従来の高血圧診療を超えた革新的なアイデアを是非応募していただき,未来志向の高血圧診療の潮流を議論したい.