シンポジウム
〈日本語〉

CTEPH診療の最前線
Frontline of CTEPH Practice in Japan in 2016

国内座長: 伊藤 正明(三重大学 循環器・腎臓内科学)
佐藤  徹(杏林大学 循環器内科)
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の内科的診療は,従来は手術適応(肺血栓内膜摘除術)を決定することが中心であったが,肺血管拡張薬の使用とカテーテル治療の出現で大きく変わった.カテーテル治療(肺動脈形成術)は,長年の経験と改良により,現在では効果が高く,合併症が少ない治療として確立し,かつ手術よりは侵襲も少ないため,末梢を主体とする CTEPHの第一選択となった.また,このような治療の変化は診断法にも影響し,IVUS,圧ワイヤー,OCT等が使用されるようになった.このシンポジウムではカテーテル治療の出現で新しい時代を迎えた CTEPH診療の最前線をまとめてみたい.