シンポジウム
〈日本語〉
補助人工心臓を日本の循環器医療にどう活かすか
How Do We Establish Usefulness of Left Ventricular Assist Device in Japan?
国内座長: |
小野 稔(東京大学 心臓血管外科) |
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坂田 泰史(大阪大学 循環器内科学) |
補助人工心臓は植込み型が 2011年から保険適用となって以来,件数も飛躍的に増加した.本邦では,適応は移植へのブリッジ(Bridge to transplantation:BTT)が原則であるが,装着後900日の生存率が8 0%を超える状況から,補助人工心臓の永久使用 (Destination therapy)まで可能性が広がっている.一方,主要な感染,脳血管障害を中心とした神経機能障害はそれぞれ900日では約80%,60%に認められ,装着後の再入院に寄与しており,QOLの低下につながっている.また,特に永久使用となれば,そのコストベネフィット,end of lifeへの考え方など,積み重なっている懸案も多い.本シンポジウムでは,重症心不全のどのような段階に,補助人工心臓を用いることができるのか,内科医・外科医双方の視点から検討したい.