第80回日本循環器学会学術集会

速報

プレナリーセッション2
カテーテルアブレーション:現状と近未来の方向性【80回記念企画】
2016年3月18日(金) 11:10〜12:40 第1会場(仙台国際センター会議棟 1/2階 大ホール)
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座長:
 青沼 和隆(筑波大学 循環器内科)
 Gerhard Hindricks, MD, FHRS(University of Leipzig, Germany)
演者:
 Gerhard Hindricks(University of Leipzig, Germany)
 高橋 良英(国立病院機構 災害医療センター)
 芦原 貴司(滋賀医科大学 循環器内科)
 山下 省吾(東京慈恵会医科大学 循環器内科)
 野上 昭彦(筑波大学 循環器内科学)
 山崎 正俊(名古屋大学環境医学研究所 心・血管分野)
 髙月 誠司(慶應義塾大学 循環器内科)
 髙見 充(済生会中津病院 循環器内科)

Plenary Session 2 JCS 80th Anniversary Program
18日午前、国際センター第1会場にて、80周年記念企画「カテーテルアブレーション: 現状と近未来の方向性」が立川メディカルセンターから相澤 義房氏と筑波大教授の青沼和隆氏を座長として行われました。(写真1)

・心房細動の新たなマッピング法
非発作性心房細動の治療成功率を改善するため、心房細動の維持にかかわる基質をいかに同定するかという問題に対し、様々な新しいマッピング手法の有用性についての報告がされました。国立病院機構災害医療センターの高橋良英氏からは電位の振幅の変化により興奮伝播を可視化するRipple マッピング(スライド1)、滋賀医科大の芦原貴司氏からAF driver探索における新規 Phase Mapping システムであるExTRa Mapping(スライド2)、慈恵医大の山下省吾氏から252極の電極をもつベスト型の体表面マッピング(スライド3)、そして名古屋大の山崎正俊氏から光学マッピングを用いたRotor同定の基礎研究からの視点も報告され(スライド4)、ますます症例が増えつつあるこの分野の関心の高さが窺えました。(写真2)

・心室細動のアブレーション
筑波大の野上昭彦氏から心室細動に対するアブレーション60例の臨床研究の報告があり、ブルガダ症候群などにおける不整脈基質の修飾の重要性を組織検討から実際のアブレーション所見まで報告がされました。(スライド5, 写真3)

・新規アブレーション法
既存のカテーテルアブレーションの限界を克服すべく、がん治療の分野で臨床応用されている治療法をカテーテルアブレーションに応用した新規システムの研究報告も行われました。慶応大の高月政司氏からレーザーと光感受性薬剤を用いる非熱的な電気的遮断を目指す光線力学治療を、済生会中津病院の高見充氏から重粒子線治療をそれぞれ応用した新規アブレーションシステムについての報告があり、将来的な可能性についての議論が行われました。

文責:平野、深澤(東北大学大学院医学系研究科 循環器内科学)

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