プレナリーセッション

〈英語〉

(3)最新のモダリティーによる弁膜症診断・評価
The Recent Advances in the Assessment of Valvular Heart Diseases with Imaging Modalities

国内座長: 山本 一博 (鳥取大学 病態情報内科学)

社会の高齢化とともに器質的弁膜症、機能性弁膜症の患者数が増加し、これが心不全患者数の増加、心不全患者の重症化に結びついている。弁膜症の診断・評価は、各患者における弁膜症の発症機序・病態を明らかとする、重症度を評価する、治療効果を予測して治療戦略を決定する、治療後に効果を評価するなど、多岐にわたる目的のために行う。器質的弁膜症では二次的に心筋障害を招き、これが重症度・治療選択に大きな影響を与える。機能性弁膜症では、弁膜症を起こしている原因が心室にあることが多い。左心系の弁膜症において右心系の障害の程度が重症度を規定することも明らかとされている。したがって弁膜症の診断・評価では、弁、心臓の各chamber、さらには大動脈や肺動脈について形態的、機能的評価を行い、これらを総合的に勘案することが求められる。そのため、これまで弁膜症の診断の中心的役割を果たしてきた心エコーに加え、CT、MRIなど複数のモダリティーから情報を得なければならないことが少なくない。また近年は各モダリティーから得られる情報に様々な解析手法を加えることで、従来の方法では得ることのできなかった情報を入手することが可能となった。本セッションでは、多面的アプローチが求められる弁膜症の診断・評価を行う際に、各モダリティーをどのように活用すべきか、最新の知見をもとにディスカッションしたい。

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