シンポジウム

〈日本語〉

(3)誰がステントグラフト治療の未来を開きますか?─Aortic teamの重要性─
Who Will Carve Out a New Future for Minimally Invasive Aortic Treatments? ─The Importance of Aortic Team─

国内座長: 倉谷 徹 (大阪大学 低侵襲循環器医療学)
宮本 伸二 (大分大学 心臓血管外科)

大動脈治療におけるステントグラフト治療は、腹部大動脈瘤に対するEVARから始まり、胸部下行大動脈に対するTEVAR、さらには弓部大動脈、胸腹部大動脈に対するhybrid TEVARまで拡大しつつある。また、この治療におけるデバイスの開発は飛躍的であり、近年では弓部および胸腹部大動脈瘤に対する枝付きステントグラフトが臨床応用されてきた。数年後にはEndo-Bentallさえも可能ではと思えるほどである。さて大動脈治療がTEVAR、EVARに集約される中、今後この低侵襲治療を誰がどのように施行していくのかが問題となる。つまりこれまでこの治療は、外科が主導権を持っていたが、intervention中心になっていく中、その治療の中心が外科である必要性は徐々に希薄化されつつある。また弁膜症の低侵襲治療としてTAVIが heart teamを重要視しているのと同様に、multidisciplinary teamとしての大動脈治療に特化したチーム作り:aortic teamという考え方も最近クローズアップされているが、未だTAVIにおける heart teamほど明確な概念はない。そこで今回このシンポジウムでは、今後のステントグラフト治療において誰が率先して治療を行うのか、さらにはaortic teamは、今後の治療に必要なのかを議論していただきたい。各施設から現状とその未来をご発表いただき、未来を見据えた総合討論が出来れば幸いである。

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