シンポジウム

〈英語〉

(13)心筋症の診断と治療:基礎的知見からの新たな展開
Cardiomyopathy: New Aspect of Diagnosis and Treatment from the Recent Knowledge

国内座長: 北岡 裕章 (高知大学 老年病・循環器内科学)

心筋症の概念・定義として、“原因不明の心筋疾患”は、もはやそぐわない。遺伝子解析などによる病因の解明や新しい画像診断などによる臨床上の知見の積み重ねにより、心筋症に対する理解は長足の進歩を遂げた。それに応じて、薬物治療および非薬物治療も大きく変化してきた。一方、アメリカ心臓協会と欧州心臓病学会の心筋症に対する定義が異なる様に、心筋症に対する考え方も多様化している。さらに現状においても、病因や修飾因子が十分解明されたとは言い難い心筋症も多い。例えば肥大型心筋症は、遺伝的心筋疾患の代表であるが、肥大型心筋症と診断された患者の4割程度でしか遺伝子変異が同定されず、残りの患者の病因は未だ明らかではない。よって、さらなる基礎的研究からの心筋症の病因解明やそれに伴う新規治療の開発が必要である。本シンポジウムでは、心筋症における診断と治療を、基礎的研究からみた病因論、臨床の現場から得られた画像診断や治療などの新しい知見から報告頂き、今後の心筋症研究および診療の展開を議論したい。

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