シンポジウム

〈日本語〉

(4)チームで心臓を治す、癒す:新しい組織の構築と実践
Cure and Heal the Heart with Team: Construction and Practice of New Organization

国内座長: 伊藤 浩 (岡山大学 機能制御学 循環器内科)
小林 順二郎 (国立循環器病研究センター 心臓血管外科)

多職種が専門性を発揮しチームとして患者を治すチーム医療(あるいはハートチーム)は循環器診療において必須のコンセプトである。最も身近なものは心臓リハビリである。主に生活習慣病を基盤とした動脈硬化性疾患はもとより、最近激増している心不全、そして心臓外科手術後などで、患者のQOLを改善し、食事・運動などの生活習慣を是正し、服薬コンプライアンスを向上することは、社会復帰を促し、再発予防を図る上で最も有効な手段である。一方、TAVRなど治療選択肢が増えたことから、どのような治療が個々の患者にとって最適であるか、心臓外科医、循環器内科医、麻酔科医そしてmedical staffからなるハートチームが議論することの重要性が強調されている。しかしながら、循環器専門施設であっても、心臓リハビリを全く行っていないところも少なくないのが現状である。あるいは、ハートチームとは名ばかりで単なる伝達の場になっているケースもある。激増する循環器疾患患者に対応するためにも新たなチーム医療体制の構築が急務である。本シンポジウムでは、循環器診療の様々な場面におけるチーム医療の在り方、そのための組織づくりの工夫、どのように運用すべきか、そしてその成果などを論じて新しい方向性を見出す場としたい。先進的な取り組みをしている施設からの積極的な応募を期待したい。

閉じる