第64回日本食道学会を平成22年8月31日―9月1日、久留米市石橋文化ホール、石橋美術館において開催させていただきます。日本食道疾患研究会は中山恒明教授、桂重次教授、赤倉一郎教授など錚々たる先達によって昭和40年に設立され、平成15年に日本食道学会に移行しました。久留米大学関係では、脇坂順一教授が第21回日本食道疾患研究会(昭和51年、久留米市)を、掛川暉夫教授が第27回日本食道疾患研究会(昭和54年、東京都)を開催されています。久留米市では実に34年ぶりの開催となります。このような長い歴史と伝統のある日本食道学会を開催させていただくことは、久留米大学医学部外科学の教室員、同門会員ならびに大学関係者にとって大変名誉なことであり、ご支援いただいた日本食道学会会員の皆様に厚く御礼申し上げます。
第64回日本食道学会学術集会のテーマは「日本食道学会Consensus 2010-今、私達はどこにいるのか-」としました。この趣旨は、現在の食道疾患の診断や治療において合意できることとできないことは何かを明らかにすることです。合意できることは現時点での標準医療と考えられ、合意できないことは臨床比較試験などの研究対象となります。本学術集会では、いくつかの問題点についてQ and A方式で設問し、学術集会の最後にアンサーパッドで投票していただく予定です。日本食道学会はConsensus Meetingを定期的に開催し、その結果を機関紙Esophagusやホームページに掲載し、会員がその時点でのConsensusの内容やその程度が分かるようにすることを提案します。そして、このような作業を通じて、「食道癌取扱い規約」や「食道癌診断・治療ガイドライン」がより洗練されたものになると期待しています。学術集会で討論すべき問題点について、会員の皆様よりご意見ご指導を賜れば幸いです。
特別講演では過去を振り返り、歴史的な視点で現在の食道疾患の診断や治療について考えていただくよう計画しています。すなわち、Siewert教授に世界の食道外科の歴史、掛川暉夫教授に日本史に現れた食道疾患について講演をお願いしています。一方、シンポジウムでは本学会の将来を見据え、「食道科認定医・食道外科専門医制度の位置づけ」および「食道癌取扱い規約の将来」について関連学会の専門家を交えて議論していただく予定です。
本学術集会に引き続いて、平成22年9月2~5日に愛甲孝教授が第12回国際食道疾患会議ISDE世界大会を鹿児島市で開催されます。9月2日には日本食道学会教育セミナーおよび日本食道学会と国際食道疾患会議のJoint Meetingを予定しています。久留米から鹿児島へはJR鹿児島線の特急で2時間足らずの旅です。ぜひ、第64回日本食道学会学術集会と共に、引きつづき第12回国際食道疾患会議世界大会にご参加いただきますようお願い申し上げます。
第64回日本食道学会学術集会 会長
久留米大学医学部外科学教室 教授
藤田 博正
