ご挨拶

太田和夫先生が作られ、大平整爾先生が引き継がれた腎不全外科研究会は2012年に21回目を迎えることとなり、麻酔科の私が大会をお世話するようご指名をいただきましたので、一言ご挨拶させていただきます。
はじめに、腎不全外科研究会は、腎不全の人々を腎不全外科的な治療に携わる医療チームが集まり 多角的見地からよりよい医療を目指す学術集会であります。腎不全の病める方の苦しみを少しでも軽減することに寄与すると言う、故太田和夫先生の教えとその遺志を受け継ぎ、21回目も実りある学術集会にしたいと思います。
この学術集会が始まって以来、始めて麻酔科がお世話することになりました。麻酔は外科系治療の対象患者を、可能な限り苦痛を取り除き、安全と安心を提供し 外科系処置を完結するお手伝いをしております。日本で完全静脈麻酔が積極的に導入され、約5年が経過しました。腎不全患者の麻酔において、麻酔法を選択する困難さもずいぶん解消されてきており、ついつい敬遠しがちであった麻酔の受け入れも改善されてきました。日頃の外科系手術のお手伝いをしている麻酔科も積極的に参加して、この学術集会の構成面の一つである麻酔も強化し、よりバランスの取れた腎不全外科医療の指標の一つになれば幸甚です。毎回この研究会では、専門分野でのディスカッションはもとより、多方面の診療科、職種のスタッフが研鑽を積む良い機会になっており、今回も更なる実績を上げたいと望むところであります。
最後に、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震被災地の皆様には、一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。神戸も震災を経験した港町です。そこで経験した災害対応の経験、JR列車事故の対応経験をしたなかから、今後の災害に対する備えや対策についてシンポジウムを設けさせていただきました。
医師だけではなくあらゆる領域の看護師、臨床工学士など多くのコメディカルの方々にもご参加をいただき、腎不全外科を軸に、よりバランスの取れた外科系医療を目指した積極的な意見交換、そして研鑽を積む場として実りある学術集会となるよう願います。

第21回日本腎不全外科研究会
大会長 速水 弘
財団法人甲南病院 麻酔科