海外招請講演1 講演中止のお知らせ
Dr. Douglas W Wong (Colorectal Surgery, Sloan-kettering Cancer Center, USA)が体調不良のために来日できなくなくなりましたので、講演中止とさせていただきます。
I.会長講演「家族性大腸腺腫症から学んだこと」
| 演者: |
飯田三雄(九州大学大学院病態機能内科学) |
| 司会: |
八尾恒良(福岡大学名誉教授) |
II.特別講演
- 「がん専門医の育成上の諸問題:特に大腸・肛門癌の専門医について」
| 演者: |
森 武生(都立駒込病院院長) |
| 司会: |
寺本龍生(国際医療福祉大学順和会山王病院外科) |
- 「炎症性腸疾患診療の新時代」
| 演者: |
日比紀文(慶應義塾大学医学部消化器内科) |
| 司会: |
松井敏幸(福岡大学筑紫病院消化器科) |
- 「日本人大腸癌の分子・遺伝・疫学的特徴」
| 演者: |
森 正樹(大阪大学大学院消化器外科学) |
| 司会: |
武藤徹一郎(癌研究会有明病院メディカルディレクター) |
- 「直腸肛門領域の解剖と生理」
| 演者: |
佐藤健次(東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科形態・生体情報解析学) |
| 司会: |
望月英隆(防衛医科大学校病院長) |
III.教育講演
- 「大腸上皮性腫瘍の病理学的診断基準」
| 演者: |
岩下明徳(福岡大学筑紫病院院長) |
| 司会: |
渡辺英伸(PCLJapan病理・細胞診センター特別顧問) |
- 「痔核治療の現況と今後の動向」
| 演者: |
岩垂純一(岩垂純一診療所) |
| 司会: |
黒川彰夫(黒川梅田診療所) |
IV.海外招請講演
- “Current surgical therapy for colorectal cancer in the United States”
Douglas W Wong (Colorectal Surgery, Sloan-kettering Cancer Center, USA)
(共催:中外製薬株式会社)
- “Women’s issues in IBD”
Sunanda V Kane (Department of Gastroenterology and Hepatology, Mayo Clinic Minnesota, USA)
(共催:杏林製薬株式会社)
- “Post-operative management of Crohn’s disease: Preventing endoscopic recurrence and altering the natural course of disease”
Scott E Plevy (Inflammatory Bowel Disease Center, University of North Calorina, USA)
(共催:田辺三菱製薬株式会社)
- “Irritable bowel syndrome: Understanding the balance between the brain and the gut”
Robin C Spiller (Wolfson Digestive Diseases Centre, Nottingham University, UK)
(共催:アステラス製薬株式会社)
- “Local excision for rectal cancer”
Chun Ho-Kyung (Department of Surgery, Samsung Medical Center)
V.シンポジウム(公募)
- 「炎症性腸疾患の治療:本邦でのエビデンスを求めて」
| 司会: |
松本譽之(兵庫医科大学内科学下部消化管科)
佐々木巖(東北大学大学院生体調節外科) |
【司会の言葉】
炎症性腸疾患の治療において、生物学的製剤などの新しい治療法の導入に伴い、内科治療における選択肢が増加している、また、外科治療適応や手術成績あるいは術後の再発予防などに関しても新たな知見が得られつつある。一方海外では、RCTを背景としたエビデンスに基づくガイドラインが制定されている。本邦においても、潰瘍性大腸炎・クローン病共にガイドラインの作成や治療指針の改訂が行われている。その中では、海外を主体とした研究で得られたエビデンスレベルの高い結果が重視されているが、一方で、本邦におけるIBD患者の生活環境や治療環境に即したオリジナリティを持つ治療法などについても適正な評価が必要と思われる。
このシンポジウムでは、本邦におけるIBD患者に適した、これからの内科・外科治療の標準となりうるエビデンス構築の元となる討議を行いたい。
- 「大腸癌の化学療法における分子標的薬の役割」
| 司会: |
杉原健一(東京医科歯科大学大学院腫瘍外科)
楠 正人(三重大学大学院消化管・小児外科学) |
【司会の言葉】
Bevacizumabとcetuximabの承認で、本邦においても大腸癌化学療法における欧米のkey drugがようやく出揃った。大腸癌化学療法の進歩は従来からのCytotoxic agentと分子標的薬とをコンビネーションすることが、グローバルスタンダードの方向性であり、予後の改善への寄与は目を見張るものがある。しかしながら、切除不能進行再発大腸癌における治療のストラテジーは化学療法が唯一ではなく、外科切除を含めた集学的治療の有効性が検証されつつある。また大腸癌治療全体における分子標的薬の位置付けが十分に確立されていない現在、高額な分子標的薬は医療経済の観点からも適正な使用が望まれる。
本シンポジウムでは、多様化する大腸癌化学療法における分子標的薬の役割につき、効果、安全性、費用面、あるいは基礎的解析も含め様々な観点から活発に討論して頂き、本邦での分子標的薬の最適な位置付けを探りたい。
- 「大腸早期癌の治療:大腸内視鏡と腹腔鏡の選択」
| 司会: |
小西文雄(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器一般外科)
田中信治(広島大学内視鏡診療科) |
【司会の言葉】
近年,内視鏡治療手技としてEMRに加えてESDが徐々に臨床導入されつつあり手技の標準化が進みつつある。これに伴い,大きな腫瘍も内視鏡的に完全一括摘除が可能になった。しかし,あくまで局所治療であり全層切除やリンパ節郭清が出来るわけではなく,その適応には限界がある。さらに,早期癌であっても腺腫内癌,低異型度癌,高異型度癌など様々な病理特性を有する病変が存在するため,正確な術前診断が内視鏡切除手技(一括/分割切除)の選択に重要である。一方,腹腔鏡治療の進歩もめざましく,その技術の向上や適応拡大が模索されている。このような背景のもと,早期大腸癌に対する内視鏡治療と腹腔鏡治療の最善の選択指針について,癌の進行度や悪性度に基づく臨床病理学的観点と所要時間や偶発症を含めた技術的観点の両面から,内視鏡医と内視鏡外科医に活発な討論をお願いしたい。発表は,個人の信念や理想論ではなく,EBMに基づいた内容であることを条件とする。
- 「IBDに対する鏡視下手術の現状と問題点」
| 司会: |
渡邊昌彦(北里大学医学部外科)
佛坂正幸(宮崎大学医学部腫瘍機能制御外科) |
【司会の言葉】
2008年版内視鏡外科診療ガイドラインでは,炎症性腸疾患(IBD)に対する腹腔鏡手術のガイドラインが示された.潰瘍性大腸炎では重症例を除いた症例がよい適応とされ,回腸嚢肛門(管)吻合では用手補助下手術(HALS)が望ましいとされている.しかしながら,施設によっては完全腹腔鏡下手術が施行されており,さらには再建方法も回腸嚢肛門吻合(IAA)と回腸嚢肛門管吻合(IACA) と施設により吻合法が異なる.クローン病はガイドラインで,瘻孔や膿瘍などの合併症を有しない症例が良い適応とされた.一方,瘻孔や膿瘍を合併する症例,内科的治療の長い症例,再手術例,大腸亜全摘例では慎重に施行すべきとされている.しかし,症例によっては,瘻孔形成例,再手術例に対しても腹腔鏡手術を用いる施設も少なくない.また“開腹移行”の定義も不明確であり,開腹移行率の報告も様々である.本シンポジウムでは,各施設におけるIBDに対する手術の現状を報告していただき,適応,術後合併症,術後経過を含めた問題点について検討したい.
VI.ビデオシンポジウム(公募)
- 「大腸癌診断法の進歩」
| 司会: |
松川正明(昭和大学附属豊洲病院内科)
亀岡信悟(東京女子医科大学第二外科) |
【司会の言葉】
大腸癌では診断と治療が表裏一体となっている。大腸癌の診断には存在診断と癌深達度を判定する質的診断がある。存在診断として、従来のX線検査・内視鏡検査で新たな工夫や精度の向上について述べてもらいたい。CT検査とコンピュータシステムの機能向上によりvertial colonoscopy(VC)の導入が考えられる。現時点でVCの存在診断について精度や問題点について述べて頂きたい。大腸癌の治療で、内視鏡的切除または腹腔鏡下切除にするか判断する場合に癌深達度が最も術前診断で問題となる。pSM1とpSM2の判別をpit pattern, NBIなどの拡大内視鏡所見で表面性状から判別を行っているが、pSMで多い隆起性病変にも拡大内視鏡所見が同じ精度であるのか論じたい。癌深達度の判別には超音波内視鏡検査が有用であるが、超音波検査(3次元超音波検査を含む)の精度についても述べたい。大腸癌の広がりを判定するためにまた術後再発を診断するために、PET+CT検査・MRI検査(拡散強調画像を含む)・CT検査による肝・肺転移、リンパ節転移の診断についてそれぞれの検査の精度と問題点について議論を深めたい。
- 「肛門疾患治療における創意工夫」
| 司会: |
松島誠(松島病院大腸肛門病センター)
山名哲郎(社会保険中央総合病院大腸肛門病センター) |
【司会の言葉】
肛門疾患は痔核、裂肛、痔瘻のほかに直腸脱、直腸瘤、肛門括約筋不全、膿皮症、直腸肛門周囲膿瘍、尖形コンジローマ、等々多岐にわたる。
わが国ではこれらに対する基本的な治療方法はほぼ確立され、良好な成績を収めていると思われる。しかし、例えば痔核に対する結紮切除手術が開放術式から半閉鎖・閉鎖術式に進展し、近年PPH法やALTA注射などの新しい治療法が試みられるようになっている如く技術の進歩は止まることはなく、これらの進歩は携わる人たちの創意と工夫無くしては在り得なかったものです。このシンポジウムでは、肛門疾患の診断および内科的外科的治療を含む日常診療の中で先生方が創意工夫されている点についてご発表いただきたいと考えています。充分な経験に基づき理論と結果に裏付けられた創意・工夫は新たな医療の一歩へと結びついていくものと思います。三大疾患に限らず、肛門周囲膿瘍、機能障害、肛門痛、直腸痛などの比較的診療の機会の多い肛門良性疾患についてのご発表をお願いしたいと存じます。
- 「大腸全摘・回腸肛門吻合術に対する手術の工夫」
| 司会: |
畠山勝義(新潟大学医歯学総合病院)
池内浩基(兵庫医科大学外科学下部消化管外科) |
【司会の言葉】
潰瘍性大腸炎(UC)の術式は、高齢者を除くと、大腸全摘・回腸嚢肛門(管)吻合術が基本術式として認識されており、術後のQOLの向上はすでに証明されている。腹腔鏡(補助)下手術も多くの施設で行われるようになり、その適応や安全性に関する報告が増加している。一方、開腹手術においても小開腹手術が普及している。また、貯留嚢の形状やその作成方法、吻合方法も施設ごとに工夫が見られる。UCの患者数は8万人を超え、手術症例数も右肩上がりの増加をみせている。これらの現状を考慮すると、今後、一般病院での手術症例数の増加も予想される。そこで、本ビデオシンポジウムでは、今までの経験を踏まえ、各施設が合併症を減少させるために工夫してきたノウハウを、多くの外科医が共有することによって、一般病院においても安全にUCの手術を行うことができるように議論を深めたい。多数の演題応募を期待しています。
- 「拡大・画像強調内視鏡による大腸癌の深達度診断」
| 司会: |
平田一郎(藤田保健衛生大学医学部消化管内科)
鶴田 修(久留米大学医学部消化器病センター内視鏡診療部門) |
【司会の言葉】
大腸癌治療ガイドラインによると、大腸SM癌で低分化腺癌または未分化癌、1000μm以深への浸潤、脈管侵襲陽性、の3因子のうち一因子でも存在すれば外科治療を考慮するとされているため、治療前にはSM浸潤距離が1000μm以上か?未満か?の診断が求められている。
また、拡大内視鏡によるpit pattern診断に加え最近では、紫外線/赤外線観察、FICE/RIM、NBI 、AFI、IRIなどの画像強調観察による大腸腫瘍の質・深達度診断も盛んに行われ出している。
本当に拡大内視鏡や種々の画像強調観察は大腸癌の深達度診断に役立つのであろうか? 今回は拡大内視鏡や各種画像強調内視鏡(含拡大観察)による各施設の大腸癌の深達度診断成績をまず示してもらい、次に画像診断の実際を動画により呈示して頂きたい。動画呈示の際には通常内視鏡からの手順や深達度診断に有用な所見についての解説、さらには観察手技の工夫・要領についても解説して頂きたい。このシンポジウムにより深達度診断における各種検査法の特徴・位置づけが明らかになり、その結果が簡単で効率の良い、大腸癌の診断・治療のストラテジー確立に役立てれば幸いである。多くの応募を期待する。
VII.パネルディスカッション(公募)
- 「直腸癌に対する放射線化学療法」
| 司会: |
山田一隆(大腸肛門病センター高野病院)
渡邉聡明(帝京大学医学部外科) |
【司会の言葉】
直腸癌に対する補助療法としての化学放射線療法は、術後の局所再発率の低下、あるいは生存率の向上を目的として、海外、特に欧米で広く行われている。一方、本邦では側方郭清が広く行われてきたが、近年補助療法として化学放射線療法も行なわれている。そこで、本邦において化学放射線療法を行う場合には、その位置づけが問題となる。何を目的として、どの様な適応で化学放射線療法を行い、術後成績にはどの様な影響を与えるのか、また、側方郭清との位置づけをどの様に設定するのか、が重要な問題である。一方、化学放射線療法の長期合併症として、排便機能などに与える影響も報告されており、これらを回避するためには、どの様な工夫が必要なのか、さらに、照射効果は症例間で異なるため、より効果が期待できる症例を選別するための照射効果予測因子には、何があるか、などの点を論じて頂き、今後の方向性についても検討して頂きたい。
- 「潰瘍性大腸炎の術後経過」
| 司会: |
舟山裕士(東北労災病院大腸肛門外科)
二見喜太郎(福岡大学筑紫病院外科) |
【司会の言葉】
潰瘍性大腸炎に対する手術術式は、現在、回腸肛門(管)吻合術が標準術式として定着している.しかし、長期的には、種々の外科的合併症や潰瘍性大腸炎特有の合併症が術後にも発生し、必ずしも良好な経過をたどらない症例も存在する.また、長期的pouch機能率や排便機能、QOLについては本邦ではまだあきらかとなったとはいえない.重症例、難治例や癌化例などの手術適応から見た術後成績、あるいは、術後のPouchitis、残存直腸炎、腸管外合併症、癌化などの長期的合併症について、また、小児例、高齢者、妊娠出産例についても多くの問題点が残っている.さらに、pouch関連合併症に対してはsalvage手術が必要となる場合がある.本パネルディスカッションでは、これらにつき、おもに術後の長期成績の観点から議論して頂き、振り返って、手術適応と選択すべき術式について明らかにして頂ければ幸いである.
- 「下部直腸癌に対する括約筋切除術の治療成績」
| 司会: |
白水和雄(久留米大学医学部外科学講座)
斎藤典男(国立がんセンター東病院大腸骨盤外科) |
【司会の言葉】
従来では腹会陰式直腸切断術(APR)の適応であった超低位直腸癌症例に対し、最近では肛門括約筋を部分的に切除して肛門温存を図る手術(ISR、ESR)が実施されるようになった。本手術法による症例も増加傾向にあり、また各施設での症例集積も増え、その短期成績が発表されるようになった。しかし、本手術法による中・長期的な成績については、まだ不明な点も多い。そこで本パネルディスカッションでは、本手術法による中・長期的な腫瘍学的予後、排便などの機能やQOLなどの実情を明らかにしていただきたい。また、その結果から本手術法の意義や成績不良面に対する対策、及び今後の方針についても深く議論を行いたい。
- 「慢性裂肛の長期経過」
| 司会: |
佐原力三郎(社会保険中央総合病院大腸肛門病センター)
菊田信一(きくた肛門科) |
【司会の言葉】
裂肛は痔核、痔瘻とならんで3大痔疾患の一つであるが、他の2疾患と比べ軽く考えられがちである。
確かに急性期における適切な保存療法により良好な治療成績が得られることは知られている。しかし、そのタイミングを失い慢性化したときには肛門ポリープ、肛門狭窄、排便障害、肛門周囲膿瘍、痔瘻の合併など多彩な臨床像を展開する。保存的治療に抵抗性と判定して手術療法を選択しても、同一部位にまた裂肛を形成するなど術後の成績が思わしくないこともすくなからず経験するところである。
今回のパネルディスカッションでは慢性裂肛の病態、定義をあきらかにし、多彩な形態的変化に対する治療法の選択基準、手術術式の適応基準さらには治療後の長期経過について経験豊富な演者のかたがたにご発表、ご討論いただき、明日の日常臨床の一助となるよう実り多きものにしていきたい。
VIII.ワークショップ(公募)
- 「IBDの手術適応とタイミング(外科、内科の立場から)」
| 司会: |
前田耕太郎(藤田保健衛生大学医学部消化器外科)
樋渡信夫(いわき市立総合磐城共立病院) |
【司会の言葉】
潰瘍性大腸炎に対する外科的根治手術法は確立し、クローン病に対しては合併症に よる症状を取り除く縮小手術が推奨されている。一方、内科治療としては血球成分除去療法、生物学的製剤や強力な免疫調節剤による治療、さらには小腸内視鏡的拡張術なども加わり、従来の強力静注療法や栄養療法が無効/効果不十分でも、寛解導入が可能な症例も増えてきた。しかしながら、有効な寛解維持療法はまだ確立されていないのが現状である。
新しい内科治療が加わったことにより、IBDに対する主に相対的手術適応と手術時期が徐々に変化してきていると思われる。これらの変化を各施設から発表していただきたい。内科側からは手術移行への基本方針を、外科側からは手術のタイミングに関する内科側への要望なども述べていただきたい。
多数の応募と活発な討論を期待する。
- 「インフリキシマブ投与クローン病の経過(肛門部病変を含む)」
| 司会: |
松本主之(九州大学大学院病態機能内科学)
杉田 昭(横浜市立市民病院外科) |
【司会の言葉】
2002年に本邦クローン病に対して抗TNF-α抗体のインフリキシマブ(以下IFX)が承認されて以来、多数の患者が本薬による治療を受け、その有効性が確認されてきた。当初は寛解導入のみに使用されていたが、計画的維持投与も承認されるに至り、IFXはクローン病治療に必要不可欠な薬剤となっている。しかし、IFXの使用に関しては未解決の点も少なくない。たとえば、本邦独自の治療法である栄養療法との併用効果は未解決のままである。また、術後の再発予防効果についても十分なデータがあるとは言い難い。一方、いわゆるtop-down療法の是非、併用薬としての免疫調整薬の必要性なども第2世代の抗TNF-α製剤の導入前に明らかにすべき点である。そこで、本ワークショップではIFXの投与をうけたクローン病患者の経過について内科、外科、肛門科の立場からご報告頂き、標準的投与法について討論を行いたい。多数の応募を期待する。
- 「知っておくべき大腸炎症性疾患」
| 司会: |
斉藤裕輔(市立旭川病院消化器病センター)
清水誠治(大阪鉄道病院消化器内科) |
【司会の言葉】
多彩な大腸炎症性疾患の中で,IBD(潰瘍性大腸炎,クローン病)は,学会の主題として頻繁に取り上げられている。しかし,比較的稀な疾患,あるいは近年新たに認識されるようになった疾患として,非特異性多発性小腸潰瘍症,collagenous colitis,cap polyposis,腸管GVHD,特発性腸間膜静脈硬化症,腸管嚢腫様気腫症,腸管スピロヘータ症など数多い。これらの疾患は日常診療上重要であるにも関わらず,一般演題で扱われることが通例であり,十分に周知されているとは言い難い。今回,感染性腸炎を初めとした一般的な大腸炎症性疾患の他,上述したような疾患にもスポットを当てて,診断・治療を行う上での薀蓄を傾けていただきたい。興味深い演題の応募を期待する。
- 「便失禁の病態と治療」
| 司会: |
吉岡和彦(関西医科大学附属枚方病院外科)
壬生隆一(福岡山王病院消化器センター長) |
【司会の言葉】
便失禁は患者にとっては、身体的だけでなく社会的あるいは精神的にも大きな負担となる。そのためsilent diseaseと呼ばれ患者自らが医療者側に訴えてくることはまれである。このような背景を理解したうえで、便失禁の頻度、症状、原因、臨床的スコア、医療機関への受診契機、各施設の受け入れ態勢などの臨床的な分析を通じて本邦における現状を把握したい。また、便失禁の病態を明らかにするために問診、診察、直腸肛門内圧検査、筋電図、超音波検査、排便造影、MD-CT、MRIなどの検査法が用いられてきた。これらの諸検査により病態を解明し、臨床の場にフィードバックする方法を提示していただきたい。さらに、便失禁の治療として、薬物療法やバイオフィードバック法などの保存的治療と括約筋修復術などの外科的治療が行われてきたが、それらの適応、治療方針、治療方法、治療成績、合併症などを述べていただき、現時点における標準的な治療法と今後の方向性を探りたい。
- 「痔瘻治療におけるエビデンス」
| 司会: |
松田保秀(松田病院)
坂田寛人(坂田肛門科医院) |
【司会の言葉】
現在、本邦で行なわれている痔瘻治療は隅越分類に沿った型別の手術術式が標準的である。すなわち、肛門後方(5~7時)に原発口を有する筋間痔瘻には開放術式が、それ以外の部位の痔瘻にはcoring out法(瘻管くりぬき術)、シートン法が標準的である。坐骨直腸窩痔瘻はHanley変法が基本で、括約筋温存手術としては、くりぬき術、筋肉充填術、シートン法が一般的である。骨盤直腸窩痔瘻では基本はlay open法であるが再発率が高い。しかし、これら標準といわれている術式にも個々の工夫がこめられていて、同じ基盤に立った論議ができないのが実状である。そこで、本ワークショップでは上記標準治療法に沿った筋間痔瘻(IIL、IIH)、坐骨直腸窩痔瘻(IIIU、IIIB)、骨盤直腸窩痔瘻(IV)の入院日数、治癒日数、合併症、再発率、便失禁など初回手術成績、および再発後の治療成績を提示していただき治療法のエビデンスを探りたい。痔瘻治療ガイドラインに繋がる期待も込めて奮っての演題応募を望む。
IX.一般演題(口演・ポスター)
