日本超音波医学会第83回学術集会を2010年(平成22年)5月29日(土)〜31日(月)の3日間京都の地で開催させて頂くことになりました。京都は私が学生時代を過ごした土地でありますので大変に思い入れのある地でもあります。従って国立京都国際会館で開催することに致しました。 今回の学術集会のメインテーマは"サイエンス・テクノロジーのイノベーションからアートへ"と致しました。サイエンス、あるいはテクノロジーのイノベーションから実臨床へ還元することは今や超音波の進歩においては切っても切り離せないものとなっております。最近の3D・4Dや超音波造影剤の進歩などは、その最たるものであり現在では超音波造影剤の開発などは臨床そのものにつながっております。また、逆に臨床的なニーズ(State-of-the Art Practice)から工学系あるいは企業への働きかけによって実現した技術(Technology)やInnovationも存在致します。そのような意味でメインテーマに加えてサブテーマとして"From the State-of-the Art Technology to Future Ultrasound Imaging, From the State-of-the-Art Ultrasound Practice to Future Technology"とさせて頂きました。このサブテーマは日本語にすると陳腐ではありますが、最先端のテクノロジーの進歩が将来の超音波診療の現場へと確実に反映されるべきで、さらには最先端の診療の現場にいるもののニーズから新しい将来のテクノロジーへのシーズが生まれるという意味であります。超音波医学会は「医」と「工」のまさしく両輪がうまく連携することが大変に大事であります。その意味で最先端の超音波臨床をやっている医師こそが超音波技術の開発を正しい方向へと導きinnovationへにもつなげていく役割を担っているものと信じますし、もちろん逆もまた真実で最先端の工学・基礎研究を極めることが超音波臨床のニーズに答えることができると考えています。 今回の特別講演には私が研修医の「ひよっこ」の頃から叱咤激励して頂き常に御指導を頂きました循環器と消化器の二大巨頭にお願い致しました。お一人は神戸市立中央市民病院で18年間ご指導を頂きました吉川純一先生、ならびに肝臓内科医としての本当の駆け出しの頃から肝臓癌の手術見学あるいは学問が何たるかを教えて頂き、論文執筆のイロハから薫陶を頂いた私が師と仰ぐ幕内雅敏先生にお願い致しました。これらお二人の先生方は私が超音波に関わるきっかけを作って頂いた大変貴重な師と仰ぐ先生方であります。是非ともこのお二人の先生方の特別講演を楽しみにして頂ければと存じます。 また、私は現在、アジア超音波医学会(Asian Federation of Societies for Ultrasound in Medicine and Biology: AFSUMB)のPresident-elect(次期理事長)、また世界超音波医学会(World Federation for Ultrasound in Medicine and Biology: WFUMB)のPresident-elect(次期理事長)という大役を拝命しております。その関係でAFSUMBおよびWFUMBのBoard memberあるいはCouncil memberで極めて学問的にもactiveに活動されている世界のトップクラスの先生方をお招きして基調講演を随所にちりばめたいと考えております。具体的にはAFSUMBからはSecretaryのProf. Seung Hyup Kim、Immediate-past PresidentのProf. Byung Ihn Choi、PresidentのProf. Cheng-Wen Chiang、それからTreasurerのProf. Yi-Hong Chouをお招きしたいと考えております。さらにWFUMBからは現在のPresidentであるProf. Michel Claudon、SecretaryのProf. David Evans、TreasurerのProf. Beryl BenacerrafさらにAmerican Institute of Ultrasound in Medicine (AIUM)代表のWFUMB Councilorである Prof. Platt、Immediate-past PresidentのProf. Cherriなどをお迎えしたいと考えております。それぞれの領域の専門の立場からすばらしい講演を拝聴できるものと期待致しております。また日本超音波医学会の会員の皆様にとってはAFSUMBおよびWFUMBとJSUMとの関係についても御理解を深めて頂けるものと思っております。 5月末の京都は一年で最も京都らしい良い季節です。ファイアーサイドトークは宝が池を望む屋外での開催を予定しております。多くの皆様の御参加をお待ち申し上げております。