第41回日本脳神経外傷学会 会期:2018年2月23日(金)・24日(土) 会場:東京ドームホテル 会長:横田裕行(日本医科大学)

会長挨拶

会長:横田裕行 第41回日本脳神経外傷学会
会長 横田 裕行
日本医科大学大学院医学研究科救急医学分野
(同付属病院高度救命救急センター)

この度、第41回日本脳神経外傷学会を2018年3月23日(金)、24日(土)の2日間、東京ドームホテルで開催させていただきます。この歴史ある日本神経外傷学会を日本医科大学救急医学教室で開催させていただくことは、大変光栄であり、この上ない喜びであります。本学会を日本医科大学でお世話させていただきますのは恩師 中澤省三教授が1993年3月に第16回の本学会を開催されて以来でありますので、実に25年ぶりのことであります。また、救急医学の教室が本学会を開催するのは2006年3月の第29回で会長をされた昭和大学医学部救急医学教室の有賀徹教授(当時)以来であり、教室員、及び関連施設のスタッフ一同で準備を進めて参りたく存じております。

今回、本学会のテーマは「Brain First, Neuro First」とさせていただきました。その意味は頭蓋内病変のみを優先して診断・治療するということではありません。現在、重症疾患に対する様々なガイドラインが公表されています。例えば、頭部外傷を含む多発外傷の診療ガイドライン、いわゆるJATECや心肺蘇生のガイドラインが広く知られていますが、それらで共通して強調されているのは気道(A)・呼吸(B)・循環(C)の確保と安定化です。それらが意味するところは、どんなに重篤な状況であっても生体内で最も重要な機能を有している中枢神経系へ十分な血流、すなわち酸素とエネルギー源であるブドウ糖を適切に供給し、中枢神経機能を維持する必要性を強調していることに他なりません。生体内で最も重要な機能を有する中枢神経系の機能維持を優先し、そのためにABCの確保、安定の重要性を認識するため「Brain First, Neuro First」というテーマを掲げさせていただきました。

頭部外傷患者においてABCの確保、安定化とその結果としての「Brain First, Neuro First」の戦略が適切になされているための判断にはモニタリングや治療結果としての機能予後を適正に評価することが重要です。したがって、本学会では頭蓋内病態を中心とした様々な生体モニタリング、重症度判定や高次機能障害の評価等をシンポジウムやパネルディスカションとして取り上げたいと思っています。さらに、これからの神経外傷を担っていただく若手の脳神経外科医、救急医、外傷医にも奮ってご参加いただくために各種ハンズオンやセミナーも企画して行きたいと思っています。また、現在交渉中ですが海外からの招待講演や国内からも特別講演を予定しています。

脳神経外科医はもちろん、救急医学の教室が担当させていただく特徴を生かして多くの診療科の先生、メディカルスタッフ、病院前救護を担当する皆様のご参加を心からお待ちしています。

page top

Copyright © 2017 The 41st Annual Meeting of Japan Society of Neurotraumatology. all rights reserved.