膵尾部SOLについて

住友生命総合健診システム
坂下 智子 長尾 顕一 堀本 葉子

左肋間走査で脾門部や膵尾部に、発生母地が明確に判断できないSOLに遭遇することがある。
どのようなSOLを精査に出し、また経過観察とするのか、的確な判断基準の設定が当施設の
検討課題である。今回、検討のきっかけとなった症例を提示した。

症例は50歳代男性、99年受診時USで脾門部に副脾を疑う8mmのSOLを指摘され、経過観察となる。
2年後SOLは16mm大に増大し、形状、内部エコーの変化を認め精査となる。精査先でのCDI、レボビスト造影、ダイナミックCTの結果から、脾臓と同程度の血流をもつ膵尾部SOLとして、膵尾部の島細胞腫瘍、若しくは膵内副脾が疑われた。

副脾と島細胞腫瘍との鑑別に、シンチグラフィ(@スズコロイド法、A熱障害赤血球法)があるが 前処置など操作が煩雑なため試行されることは少ない。
 脾門部、膵尾部周辺には脾臓、膵尾部だけでなく、リンパ節、消化管など、様々なものが描出される。
体型などにより臓器の位置も異なり、オリエンテーションが困難である。まず本当に膵内なのか、膵外なのかを正しく判読し、安易に副脾と判断せず、膵尾部腫瘤等も考慮して検査することが重要である。
また副脾についても、epidermoid cystが発生することもあるため、サイズやエコー像に変化がないか観察する必要性を再認識した。

今後もさらに的確な精査依頼判断基準を設定するべく検討を重ねていく。