第40回(公社)日本口腔外科学会中部支部学術集会

会長挨拶

第40回(公社)日本口腔外科学会中部支部学術集会
会長 長尾 徹

このたび第40回(公社)日本口腔外科学会中部支部学術集会を岡崎市民病院で開催させていただくこととなりました。愛知県岡崎市で開催しますのは平成2年の第15回学術集会に続く2回目で今回が25年ぶりとなります。このような栄誉ある機会をお与えいただき大変光栄に存じます。

この中部支部学術集会も今回で40回を迎えます。中部地区は特に全国でも病院歯科口腔外科が頑張ってきた地域であり、この学術集会は諸先輩方のこれまでの努力により今日まで支えられてきたものと思います。

本学会では、特別講演は自然科学研究機構生理学研究所の柿木隆介教授に「痛みと痒みの脳内認知機構」と題してご講演をお願いいたしました。日ごろ口腔顎顔面痛を扱う私たちにとって、痛み研究の最先端に触れる良い機会と思います。口腔外科学会主催のリフレッシュセミナーでは藤田保健衛生大学医学部衛生学講座橋本修二教授に「臨床研究の立案に必要な医学統計」についてご講演いただきます。近年、人を対象とする臨床研究の科学性、倫理性、透明性確保が強く求められている中で、医学統計の理解は今後ますます重要となってまいります。ランチョンセミナーは当院放射線科大塚信哉部長に「頭頸部領域放射線治療の有害事象と軽減への取り組み:放射線治療技術発展の観点から」について講演していただきます。また、昨年に続いて歯科衛生士セッションを設けました。リフレッシュセミナー終了後には、本学会名誉会員の山田祐敬先生による中部支部学術集会40周年記念講演および懇親会を予定しておりますので奮ってご参加ください。

岡崎市は愛知県の中央に位置し、家康天下統一への拠点となった岡崎城、徳川家菩提寺の大樹寺など名所旧跡が数多く点在し、歴史ファンでなくても楽しめる所です。この大樹寺の本堂から総門を通して岡崎城を望む約3kmの直線を「ビスタライン」と呼び、370年間往時のままで、歴史的眺望を今に残しています。岡崎から南に足を運びますと国定公園三河湾を一望できる温泉が随所にあり、日本有数の漁場から揚がる海の幸も堪能することができます。

学会開催に関しましては何かと不便をおかけする病院施設での開催でございます。少ない医局員での準備ゆえ、至らぬ点も多々あることと存じますが、多くの皆様にご参加いただき実りある学術集会になることを期待しています。