第8回 日本身体障害者補助犬学会 学術大会

大会長挨拶

 このたび、平成27年10月31日(土)~11月1日(日)の2日間、日本身体障害者補助犬学会第8回学術大会を「補助犬が拓く 楽しい旅、やさしい社会 ~2020年に向けて~」と題して、羽田空港で開催いたします。昨年の第7回学術大会が中部国際空港(セントレア)で開催され、ご参加の皆様や関係機関の多くの方々に高い評価をいただきました。今回、本学術大会が海外からの窓口であり全国各地を結ぶ交差点ともいえる羽田空港で開催できることはとても有意義なことだと考えております。

 日本身体障害者補助犬学会は、世界で唯一の補助犬訓練に携わる訓練従事者と当事者である補助犬使用者、医療従事者、福祉関係者、獣医医療従事者、行政関係者、教育関係者など広く、補助犬に関わる専門職、関係者が横断的に関わる学会です。身体障害者補助犬法が2002年5月22日に成立してから13年、未だその認知度は低く同伴拒否はなくならず、補助犬法の認知度はむしろ低くなっていると危惧される傾向も見受けられます。

 2020年東京オリンピック パラリンピック開催が決まり、世界中から補助犬使用者を含めた障がい者が来日する準備も進めなくてはなりません。未だバリアフリー環境には課題が多い我が国が一日も早く、「おもてなし」の精神を形にし、世界各国からのあらゆる来訪者に対して、快適に、かつ安全に受け入れられるような環境をソフト、ハード面ともに整備することにつながることを目指しております。我が国の玄関である「空港」という場所で、車椅子使用者、補助犬使用者、すべての障がい者が、快適に日本国内の旅行、移動、レジャーを楽しめるように、専門職、当事者、受け入れる側の企業関係者が一丸となれるような取組みと、一般市民への幅広い理解を深めるために調査研究、発信を続けて参りたいと考えます。

 ぜひとも多くの皆さまにご参加いただきますことを心よりお待ちしております。