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会長挨拶

日本ペインクリニック学会 第52回大会会長 井関 雅子(順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座)

このたび、日本ペインクリニック学会第52回大会大会を、2018年7月19日(木)〜21日(土)の3日間にわたり、東京品川のグランドプリンスホテル新高輪、国際パミール館にて開催させていただくことになりました。
 「痛み」は患者にとって辛く不快な自覚症状であり、生活の質を損なうものであるため、医療者はそれに最優先で対応して行かなければなりません。そのため、「いかに痛みを和らげるか」は、人類にとっても大きなテーマとなっています。本学会はそのことを使命とし、1969年に研究会として発足し、1985年に学会となり、次いで専門医制度も設立し、5,000人以上が所属する会へと発展を遂げてきました。
 この間を通じ、「痛み」に関わるさまざまな研究や臨床での試みが、国内外の研究者や医師によってなされてきました。その中で、解決できたこと、わかってきたこと、はっきりしないこと、未だ全くわからないこと、などが少し整理されてきたように思います。
 そこで本大会では、「あなたの想いが未来のペインクリニックを創る」をテーマに据え、先人たちの経験を生かし、痛みに関わる知識や治療法を整理し、それらをさらに発展させるための方策を、参加者が互いに議論できる場となるようなプログラムづくりを心がけました。
 また、サブテーマには「専門性と多様性」を選び、学術面や技術面において極めなければならない専門性と、様々な角度から痛みを見つめることができるしなやかな多様性を、多職種によるプレゼンテーションを通じて、共に考える学会とすることを目指しました。これらの試みが、痛みを持つ患者さんたちへの貢献につながることを切に願います。
 さらに、初めての女性会長として、子供同伴で講演を聴ける中継室の設置やポスター会場の解放という新しい試みも採り入れました。
 皆様が、「何か」を心のポケットに入れて帰っていただけるような学会にしたいと考えます。ひとりでも多くの方々に、ご参加いただけますよう、心よりお待ち申し上げております。


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