第38回日本手術医学会総会を開催させて頂くことを、大変に光栄に存じ、関係の皆様に心より感謝を申し上げます。今回のテーマは「手術医学・手術医療における私達の役割~南の島で語り合おう~」とさせて頂きました。
テーマにある“私達”とは、手術医療に携わる医師、看護師、臨床工学技士、滅菌技師・士、薬剤師、診療放射線技師などの医療職に留まらず、事務職や研究機関の人達も含みます。私達は当初から与えられている役割を日々の手術医療で実践していますが、社会からの要請と手術医療の変遷により、その役割は変化しています。特にチーム医療の推進は幾つかの課題を解決しながら進める必要があり、また手術全体を安全かつ円滑に進める為の手術部門の管理者の役割はより重要になっていると考えています。
日本手術医学会の目的は「手術部における業務を安全かつ円滑に遂行するための機構、施設、設備、機器、機材、運用その他に関する医学的研究の進歩を図り、これによって社会の福祉に寄与すること」です。毎日の手術看護を含む手術医療の実践から得た成果が多く報告される事を期待しています。「手術医療の実践ガイドライン」が2013年に改訂され、現場で活用されています。一方でガイドラインの基になるエビデンスが少ない領域があり、学会報告を発展させた医学論文としての報告も期待されます。
沖縄での本会の開催は初めてです。11月の沖縄は気候が良く、南の島の自然に親しんで頂けると思います。また沖縄には独特な文化(サンシン(三線)、琉球舞踊、陶芸、紅型、空手など)があり、特別企画や会員懇親会では、琉球芸能を楽しんで頂きたいと思います。2016年11月は南の島へメンソ~レ!