第32回日本整形外科学会基礎学術集会を2017年10月26日(木)・27日(金)の両日、沖縄コンベンションセンターで開催させていただきます。日本整形外科学会が主催する三学会の一つである日本整形外科学会基礎学術集会が沖縄県で開催されるのは初めてであり、誠に光栄に存じます。日本列島は北海道、九州そして1988年に瀬戸大橋で四国が連結されて、沖縄県が唯一の離島県になりました。沖縄は日本の南西端ですが、世界的な視点からみればアジアの中心に位置し、沖縄から日本の整形外科基礎科学をアジアに発信することは有意義と考えます。今回の学術集会では、現在の整形外科基礎研究の諸問題に関するシンポジウム・パネルディスカッション・一般演題、先進的な領域の特別講演 2題、海外招待講演 4題、教育研修講演 13題の他、臨床研究を中心にランチョンセミナー 16題を企画いたしました。応募演題数は889演題でシンポジウム 9セッション、パネルディスカッション 5セッション、Best poster session、一般口演 347題、ポスター 297題の計 739題 を採用させて頂き採択率は83.1%でした。
日本整形外科学会基礎学術集会は、若手の整形外科MDの発表が多く内容も臨床に立脚しているため、整形外科医であれば理解できる発表が多いことが特徴です。この日本独特の整形外科基礎研究が日本整形外科学会の礎となっており、その発表の場である日本整形外科学会基礎学術集会を開催させていただけることは大変な名誉と感謝しております。
今回の学術集会のテーマを“Standing on the shoulders of giants”としました。Sir Isaac Newtonが好んで使った慣用句“If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants.”で有名です。現在の医学や科学の到達点は、先達の業績の上に積み上げられたものであり、私たちはこの到達点の上に乗ってさらに遠くを見ることができるという意味と考えています。今回の学術集会では、現在の到達点を明らかにするとともに、日本整形外科学会の今後の発展について討論し、その成果によりthe shoulders of giantsが少しでも高くなり、整形外科学を志す若手がより遠い地平まで見渡すことができれば望外の幸せです。
学会期間である10月第4週は台風の来襲の危険性が無く、半袖で十分過ごせる快適な時期であり、クールビズを採用いたします。学術集会第一日目には夕日を見ながらのバーベキューを企画しております。過ごしやすい沖縄で学会中はホットなディスカッションを、学会後にはビーチサイドでディスカッションの続きと親交を深めていただきたいと考えております。
沖縄で皆様をお待ちしております。
第32回日本整形外科学会基礎学術集会
会長 金谷 文則
(琉球大学大学院医学研究科整形外科学講座)