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第90回日本薬理学会年会

ご挨拶

第90回日本薬理学会年会「出島に学ぶ」

第90回日本薬理学会年会 年会長 植田 弘師(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 創薬薬理学分野 教授)

第90回日本薬理学会年会 年会長 植田 弘師(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 創薬薬理学分野 教授)

第90回日本薬理学会年会
年会長 植田 弘師
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 創薬薬理学分野 教授

 第90回日本薬理学会年会を、平成29年3月15日(水)〜17日(金)の3日間にわたり、長崎ブリックホールおよび長崎新聞文化ホールにおいて開催するにあたり、一言ご挨拶とお願いを申し上げます。

 薬理学は従来、ゲノムから個体まで、生命体の全てを研究対象としながら、生命現象の探求、病態の解明、薬物治療の基盤確立、新薬の創製と育薬に、そして近年では、組織再生などの先端医療により、基礎と臨床が横断的に関わり合う基盤的総合科学として、医学・薬学の分野に広く貢献して参りました。さらなる医療の充実と発展のため、薬理学の重要性は日増しに高まっています。本大会は、昭和2年より開催されている薬理学の更なる発展を目指した歴史ある大会であり、加えて翌年(平成30年)には国際薬理・臨床薬理学会の京都開催も控え、これまでにない盛り上がりが期待されています。
第90回記念大会では、国際交流・異文化交流の象徴の地である長崎(出島)という意味を込めて、学会テーマを「出島に学ぶ - Therapeutic innovation from Dejima -」といたしました。未知の領域へ果敢に挑戦しつづけ、それらを受入れ進化している薬理学研究を、国内外に広く示していきたいと考えます。近年、「創薬」が国策として注目されるようになり、まさに薬理学が再活性されつつあります。この機運を生かすために、生物学・細胞分子生物学・免疫学・病態分子神経生物学など、基礎科学分野の第一線で活躍されている先生がたを特別講演者に迎える他、企画シンポジウムなどにもこの視点を生かしていきたいと思っております。

 ご存知の通り長崎は、417年前から海外に港が開かれ、様々な人や文化が行き交った歴史ある土地です。南蛮貿易港として栄え、華やかな和華蘭文化が花開きました。かつて諸藩の志士たちが蘭学書を片手に西洋科学へと挑戦した時代に、産業の近代化においてもいち早く最新の海外技術を導入しました。試行錯誤を繰り返しながら発展した、多彩で多様な交易の地ならではの長崎・出島の魅力とともに、その雰囲気の中で最先端の薬理学研究を学び、交流を深め拡げてゆけることを心から願っています。

 是非多くの皆様の積極的なご参加とお力添えを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成28年3月吉日

  • シュプリンガー・ジャパン株式会社

第90回日本薬理学会年会 運営事務局

第90回日本薬理学会年会 事務局


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