謹啓
日本心臓血管外科学会は、昭和47年に設立されて以来、これまで47回の学術総会が開催され、会員数は4,200名を超える伝統ある学会であります。このように歴史ある学会の学術総会の会長を拝命いたしましたことを大変光栄に存じております。
第47回日本心臓血管外科学会学術総会は2017年2月27日(月)~3月1日(水)の3日間、グランドニッコー東京 台場(旧ホテル グランパシフィック LE DAIBA)(東京都台場)にて、前日の26日(日)には卒後セミナー、評議員会が開催されます。
学術集会テーマを『Mentorship & Developing Excellence』といたしました。Developing Excellenceとは教育プログラムにそって修練医が立派に育つことであり、加えて、恩師と出会うこともプロフェッショナル構築に重要であることを意味しています。私事、2012年より心臓血管外科専門医認定機構の代表幹事として専門医制度の運営・改善に取り組んでまいりました。現在、日本専門医認定機構による新専門医制度への移行に向けて、専門医修練施設認定のためのプログラム整備基準を作成しております。この新専門医制度は、同年の4月より開始される予定です。新制度への移行に取り組んで来た私の思いとして、このテーマを掲げさせていただきました。
日本心臓血管外科学会は我々の心臓血管外科専門医制度と密接に関連する学会であり、専門医制度構築・維持、修練医・専門医教育に努める使命を持った学会でもあります。今回は、心臓(先天性、成人)・大血管・腹部末梢血管疾患のそれぞれをカバーするビデオ演題による特別企画、シンポジウム、一般演題と共に、新専門医制度で求められる指導・修練方法とその評価法を模索する特別企画等を予定しております。
又、手術に役立つ教育講演も企画いたします。各診療領域、レジデント教育において活躍されている海外からの招請講演演者の選択も進んでおり、皆様の明日の医療に役立つ内容と確信しております。
現在、東京慈恵会医科大学心臓外科学講座と同大学血管外科学講座が力を合わせて鋭意準備を進めております。東京湾を見渡せるお台場での開催であり、一風違った東京を学会と共にお楽しみいただければと思います。皆様のご参加をお願いいたします。
謹白
東京慈恵会医科大学心臓外科学講座
主任教授 橋本 和弘