大会長挨拶

 2013年10月26日(土)・27日(日)の2日間に亘り、日本義肢装具学会が一般社団法人となって初めての学術大会となります第29回日本義肢装具学会学術大会を九州の佐賀県にあります佐賀市文化会館で開催いたします。
 本大会のテーマは、「義肢装具を創るということ~物、人、そして繋がりを~」でございます。より良い義肢装具というものを創るためには、義肢装具という物における開発や製作技術の発展が非常に重要ですが、そこにはその発展を支えるべく教育された人と、それらの人で成り立つ様々な職種や関連機関における強い繋がりが欠かせないものであると思っております。そこで本大会は、義肢装具創りに必要である物創り、人創り、連携創りの3つの視点を持って構成したいと考えております。特別講演では渡邉英夫先生(佐賀医科大学名誉教授)に「義肢装具・福祉機器で生活を創るということ」、井上萬二氏(重要無形文化財保持者)には「日本の文化と伝統を創るということ」について、教育講演ではProfessor Rajiv Dubey (Department of Mechanical Engineering, Center for Assistive, Rehabilitation & Robotics Technologies (CARRT), University of South Florida)にエンジニアとしてのロボット開発(物創り)について、Professor Bong Ok Kim (Department of Rehabilitation Medicine, Chungnam National University College of Medicine)に義肢装具における教育(人創り)について、Professor K. Ming Chan (Division of Physical Medicine and Rehabilitation, Centre for Neuroscience, University of Alberta) に義肢と医学の融合(連携創り)について、などのご講演をしていただく予定にしております。また、例年同様にシンポジウム、ランチョンセミナー、マニュファクチャラーズワークショップ、一般演題、企業展示等の他、市民公開講座および第28回学術大会より始まりました、義肢装具に卓越した経験豊な先生と若い人達とが語り合える場である「ミートザメンター」や「装具製作コンペテイション」等も企画しております。
 さて、会場の佐賀市文化会館は、佐賀駅や佐賀空港あるいは福岡空港からもアクセスが良く、近隣には宿泊施設も十分ございます。また、佐賀県は海の幸にも山の幸にも恵まれておりますし、吉野ヶ里遺跡などの観光名所も多数ございますので、学会の合間には是非こちらの方も楽しんでいただければと思います。
 本大会が、より良い義肢装具創りを目指すにあたり、まずは原点にもどりそしてそこから新しい次の展開を切り開く機会になりますことを願いまして、関係者一同準備を進めてまいりたいと思っておりますので、どうぞ多くの皆様にご参加頂きますようよろしくお願い申し上げます。2013年10月に九州の佐賀でお会いできますことを楽しみにしております。

第29回日本義肢装具学会学術大会 大会長 浅見 豊子(佐賀大学医学部附属病院 先進総合機能回復センター・リハビリテーション科 診療教授)


第29回日本義肢装具学会学術大会
大会長 浅見 豊子
(佐賀大学医学部附属病院 先進総合機能回復センター・リハビリテーション科 診療教授)