第72回直腸肛門奇形研究会

第35回 日本小児内視鏡外科・手術手技研究会 会長 世川修
東京女子医科大学 小児外科

第35回 日本小児内視鏡外科・手術手技研究会 会長 世川修このたび、第35回日本小児内視鏡外科・手術手技研究会を開催させて頂くことになりました。本研究会は、2002年に日本小児外科手術手技研究会と日本小児内視鏡手術研究会が統合して設立され、2004年より現在の名称となっておりますが、恩師である宮野武先生が、1997年に第1回の日本小児内視鏡手術研究会を、IPEGとの合同開催として幕張メッセで開催された時より、私は同研究会事務局の幹事を担当させて頂いておりました。また、それ以前の1992年より、メルボルン王立小児病院への留学も含めて内視鏡手術に携わってきており、本研究会を担当させて頂くことは、まさに私の夢であり、目標でありました。今回の開催地である熊本には、10年前より年に数回訪れており、慣れ親しんだ熊本の地で、伝統ある本研究会を開催できますことは、これ以上無い光栄なことであり、改めて御礼申し上げます。
 今回の研究会には、内視鏡手術と手術手技の演題を合わせて、111演題と多数の応募を頂きました。要望演題として、①新しい技術審査を見据えた腹腔鏡下脾臓摘出術、②手術手技とも関連性が深い単孔式内視鏡手術、③症例数が少なく技術の習得が困難である新生児・乳児領域の内視鏡手術を企画しました。また、総会時の内視鏡手術セミナーの際に行われるアンケート集計からも、年2回以上の開催希望が多い内視鏡手術セミナーを、試行段階ではありますが、本研究会のプログラム内に組み込みました。現在、小児外科領域における内視鏡手術は、適応疾患や手技的問題はすでに円熟期に達しており、今後は、これからの小児内視鏡外科を担う若手のために、知識や技術の習得の機会を数多く提供することが、われわれパイオニアの果たすべき責務であると考えます。そのため、今回の研究会は要望演題、内視鏡手術セミナー、スポンサードセミナー全てにおいて、教育面を重視した内容とさせて頂きました。若手小児外科医にとって、充実した有意義な研究会となって頂けますと幸いです。
 最後に、8月末に運営形態が突然変更となって以降、秋季シンポジウムの猪股裕紀洋会長、漢方研究会の田口智章会長、直腸肛門奇形研究会の八木実会長、代謝研究会の田中芳明会長および各事務局の先生方、特に事務局代表の宇戸啓一先生とは、本当に密な連携をとりながら、この第31回日本小児外科学会秋季シンポジウム/PSJM2015を組織・運営して参りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

画:たちばなさきこ

第31回日本小児外科学会秋季シンポジウム/PSJM2015
<主催事務局>熊本大学小児外科・移植外科 〒860-8556 熊本市中央区本荘1-1-1 TEL 096-373-5616 FAX 096-373-5783
E-mail pedsas2015@fc.kuh.kumamoto-u.ac.jp